図描きの備忘録

日々の業務の時間短縮。残業しないで帰る事を目指し、悪戦苦闘中。AutoCAD、Lisp、効率化、自動化、合理的、プログラミング、資産運用勉強中

AutoCADで時短 - 5 - リージョンを使う

リージョンを利用しよう!

こんにちは!

エカキオです!

今回の記事はリージョンを使うことによるメリット、デメリットを紹介していきます。

リージョンはとても便利な図形です。
ぜひとも覚えて帰ってください。

リージョンとは?

そもそもリージョンというものをご存知ない方もいるのではないでしょうか。

簡単に説明すると、リージョンとは面で構成されるポリラインのようなものです。

全然意味がわからないですか。

ポリラインとは、基本的に2Dの線分の集まりです。(3Dポリラインは今回は無視しますが。)

リージョンは、面で構成されています。

デフォルトのAutoCADの表示方法では見えませんが、表示を3D表示(シェーディング)にするとよくわかります。

ポリラインはどの角度から見ても、線でしかありませんが、

リージョンはZ軸方向に回転させると面で構成されていることが良くわかります。

リージョンでできること、メリット、デメリット

まずポリラインでできる事をおさらいしましょう。

  • 長さを出す(総長)
  • 面積を求める
  • ハッチングなどの境界にする

などなどです。

ポリラインには多数のグリップが付いていて、そのグリップを移動することによって形を変形させ、長さだったり、面積だったり、ハッチング境界ラインだったりが変わります。


続いてリージョンです。

  • 長さを出す(総長)
  • 面積を求める
  • ハッチングなどの境界にする。

など。

基本的にリージョンもできる事は同じです。
ただし、少し制限があります。

リージョンにもグリップは存在しますが、形状を変更することが出来ません。

形状が柔軟に変えられる方が、後々の修正はしやすいですよね。

ここがリージョンを使う上でのデメリットと考えます。

じゃあメリットは?

ここからリージョンのメリットをご説明します。

リージョンの最大のメリットは、面で構成されていることから、

  • 交差

を利用できる事にあると考えております。
簡単に説明すると

図形と図形を合体できる(合算、プラスする)

図形から図形の形状を差し引く(切り取る、マイナスする)

交差

図形と図形の重なった部分だけを残す

この特徴を利用することで、面積を合わせたり、ハッチング範囲を合体したり、など幅広く応用できるのです。

また、「差」を利用することで面の真ん中をくり抜くことが出来る、すなわち穴を空けられるということです。

つまり、面積を島状に切り抜けるという意味です。

ポリラインは線分ですので、島状に抜く(穴を開ける)という概念はありません。


大したメリットでもないかもしれませんが、面積のエリアが入れ子になっている時は重宝します。

ポリラインで面積を拾っている場合、よくある間違えが、島状にエリアが分かれていて、マイナスしなければならないポリラインをプラスしてしまう、

つまりダブルカウントしてしまう、

というミスを防げます。
忙しい時や、焦っている時にありがちなミスです。

普段多忙極まる皆様には1度は経験あるのではないでしょうか。

具体的な使い方

具体的な使い方を説明します。

ベースになるのは、やはりポリラインです。

そこで、コマンド入力します。

「region」(SCコマンド:reg)

こちらを実行し、ポリラインを選択。

これでポリラインがリージョンに変わりました。

和 「UNION」(SCコマンド:uni)

リージョン同士を結合します。
コマンド実行後、リージョンを2つ以上選んでください。

差 「SUBTRACT」(SCコマンド:su)

リージョンからリージョンを切り抜く
コマンド実行後、まず元のリージョンを選び、切り抜きたい型のリージョンを次に選ぶ。

交差 「INTERSECT」(初期SCコマンド設定なし)

リージョン同士の重なった部分のみ残す。
コマンド実行後、2つのリージョンを選択。

まとめ

リージョンについて説明しました。

このコマンドを使うことで、大幅な作業時間短縮が図れるであろうことは、少しわかっていただけたと思います。

リージョンのデメリットである、変形の難しさについては、分解して、線分に戻して、再度ポリラインにする、
など。

ポリライン
↓↑
リージョン

を上手く使い分けることで、緩和されます。

Lispで組む事も出来ますので、近いうちにご紹介出来ればと思っております。


それでは、この辺で。


エカキオ

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...