リージョンを利用しよう!
こんにちは!
エカキオです!
今回の記事はリージョンを使うことによるメリット、デメリットを紹介していきます。
リージョンはとても便利な図形です。
ぜひとも覚えて帰ってください。
リージョンとは?
そもそもリージョンというものをご存知ない方もいるのではないでしょうか。
簡単に説明すると、リージョンとは面で構成されるポリラインのようなものです。
全然意味がわからないですか。
ポリラインとは、基本的に2Dの線分の集まりです。(3Dポリラインは今回は無視しますが。)
リージョンは、面で構成されています。
デフォルトのAutoCADの表示方法では見えませんが、表示を3D表示(シェーディング)にするとよくわかります。
ポリラインはどの角度から見ても、線でしかありませんが、
リージョンはZ軸方向に回転させると面で構成されていることが良くわかります。
リージョンでできること、メリット、デメリット
まずポリラインでできる事をおさらいしましょう。
- 長さを出す(総長)
- 面積を求める
- ハッチングなどの境界にする
などなどです。
ポリラインには多数のグリップが付いていて、そのグリップを移動することによって形を変形させ、長さだったり、面積だったり、ハッチング境界ラインだったりが変わります。
続いてリージョンです。
- 長さを出す(総長)
- 面積を求める
- ハッチングなどの境界にする。
など。
基本的にリージョンもできる事は同じです。
ただし、少し制限があります。
リージョンにもグリップは存在しますが、形状を変更することが出来ません。
形状が柔軟に変えられる方が、後々の修正はしやすいですよね。
ここがリージョンを使う上でのデメリットと考えます。
じゃあメリットは?
ここからリージョンのメリットをご説明します。
リージョンの最大のメリットは、面で構成されていることから、
- 和
- 差
- 交差
を利用できる事にあると考えております。
簡単に説明すると
和
図形と図形を合体できる(合算、プラスする)
差
図形から図形の形状を差し引く(切り取る、マイナスする)
交差
図形と図形の重なった部分だけを残す
この特徴を利用することで、面積を合わせたり、ハッチング範囲を合体したり、など幅広く応用できるのです。
また、「差」を利用することで面の真ん中をくり抜くことが出来る、すなわち穴を空けられるということです。
つまり、面積を島状に切り抜けるという意味です。
ポリラインは線分ですので、島状に抜く(穴を開ける)という概念はありません。
大したメリットでもないかもしれませんが、面積のエリアが入れ子になっている時は重宝します。
ポリラインで面積を拾っている場合、よくある間違えが、島状にエリアが分かれていて、マイナスしなければならないポリラインをプラスしてしまう、
つまりダブルカウントしてしまう、
というミスを防げます。
忙しい時や、焦っている時にありがちなミスです。
普段多忙極まる皆様には1度は経験あるのではないでしょうか。
具体的な使い方
具体的な使い方を説明します。
ベースになるのは、やはりポリラインです。
そこで、コマンド入力します。
「region」(SCコマンド:reg)
こちらを実行し、ポリラインを選択。
これでポリラインがリージョンに変わりました。
和 「UNION」(SCコマンド:uni)
リージョン同士を結合します。
コマンド実行後、リージョンを2つ以上選んでください。
差 「SUBTRACT」(SCコマンド:su)
リージョンからリージョンを切り抜く
コマンド実行後、まず元のリージョンを選び、切り抜きたい型のリージョンを次に選ぶ。
交差 「INTERSECT」(初期SCコマンド設定なし)
リージョン同士の重なった部分のみ残す。
コマンド実行後、2つのリージョンを選択。
まとめ
リージョンについて説明しました。
このコマンドを使うことで、大幅な作業時間短縮が図れるであろうことは、少しわかっていただけたと思います。
リージョンのデメリットである、変形の難しさについては、分解して、線分に戻して、再度ポリラインにする、
など。
ポリライン
↓↑
リージョン
を上手く使い分けることで、緩和されます。
Lispで組む事も出来ますので、近いうちにご紹介出来ればと思っております。
それでは、この辺で。
エカキオ