Lisp入門
こんにちは!
エカキオです!
AutoCADを日々利用している方々にとって、絶大なる威力を発揮するツール、「Lisp」について、作り方を紹介していきたいと思います。
AutoCADで早さを求める方には外せないツールです。
(「Lisp」はAutoCADレギュラー版での利用となります。AutoCAD LTでは使用できません。。)
「Lisp」とはざっくり言うと、作業を高速化するべく自分で作れるコマンドの様なものです。
どんなことが出来るかというと、
例えば、
- 複数のオブジェクトに同じ編集を同時に行うことが出来る
- オブジェクトが持つ情報をテキスト化できる
- レイヤーの設定をワンタッチで切り替えられる
などなど
やろうと思えば、なんでも出来ます。
ルーティンワークの様な単純作業は、パソコン様が1番得意とする作業です。
正確に素早く、自動的にやってくれるので、それを使わないのは勿体無いですよね。
「Lisp」そのものは一種のプログラミング言語として作りますが、メモ帳があれば誰でも簡単に作れるので、なるべく分かりやすく伝えていきたいと思っております。
Hello,Word!!
どんなプログラミングでも、まず始めにやらされる、「Hello,Word!!」と表示させるコマンドを作りたいと思います。
まずは、メモ帳を開きましょう。
デスクトップ
↓
Windowsのスタートメニュー
↓
すべてのプログラム
↓
アクセサリー
↓
メモ帳
で開きます。
まず書くので、コピペ(コピー&ペースト)してみてください。
解説は後ほどします。
↓ここから
(defun c:test ()
(princ "¥nHello,Word!!")
(princ)
)
↑ここまで
コピペ出来たら、
名前をつけて保存します。
仮に「test.lsp」としましょう。
このファイル名の最後を「.lsp」とすることで、「Lisp」のファイルだと認識されます。
出来ましたか?
そうしたら、その「test.lsp」というファイルをAutoCADの画面にドラッグして放り込んでみてください。
コマンドラインに
(load 〜〜 test.lsp)c:test
と表示されたら成功です。
では、次にコマンドラインに
「test」
と打ち込んでEnterしてみてください。
コマンドラインに
Hello,Word!!
と表示されれば成功です。うまくLispが使えました。
どうですか?
思ったより、簡単ではないですか?
解説
さて、先ほどコピペしてもらった内容を解説致します。
(defun c:test ()
(princ "¥nHello,Word!!")
(princ)
)
まず基本的なことですが、何をやるにしても( )カッコで囲んでください。
上の例でいうと、
- (defun c:test () 【ここに下2行が入る】 )
- (princ "¥nHello,Word!!")
- (princ)
この3つのカッコで構成されています。
順番に説明します。
1.(defun c:test () )
これは決まり文句です。まるまる覚えてください。「c:」の後に「test」にあたる部分がコマンドになるので、自由に書き換えてください。
ちなみに「( )カッコ」の途中で改行しても、問題ありません。
「(」で始まり、
「)」で閉じていれば、ひとつの塊とみられます。
2.(princ "¥nHello,Word!!")
(princ 〇〇〇〇)
で〇〇〇〇の部分をコマンドラインに表示させます。
文字列を表示させる場合は、「"」(ダブルクォーテーション)で囲ってください。
始めに付いている「¥n」というのは、コマンドラインの中で改行させる意味を持っています。
3.(princ)
これは最後に必ず付けてください。
詳しい説明は省略します。
作業の自動化、効率化、高速化
簡単ではありましたが、「Lisp」の概要と作り方、使い方について説明しました。
単純作業ほど、面倒なことはありません。
覚えれば覚えるほど、色々な機能を付加させて、さらに早い効率的なAutoCADでの作業ができるようになります。
最強の時短ツール「Lisp」、
今後数回に分けて紹介していきます。
では、この辺りで。
長文お読みいただきありがとうございました。
エカキオ
Lispの概念から知りたい方はこちら
(内容は難しめです)