インフォメーション!
こんにちは!
エカキオです!
BIMのIは情報(インフォメーション)のIです。
これがとてつもなく重要で、CADにはないことです。
CADはあくまでも2次元の「線」をそれっぽく見せているに過ぎません。
つまりどういうことなのか?ということを今回は解説していきます。
壁に情報を持たせる
壁を描きながら、情報を持たせられるとどのようなメリットがあるかを見て頂きます。
厚み200のRCの壁
CADの場合、200の間隔で線を2本平行に描きます。
ハッチングをしてみます。3本線のハッチを描きます。
BIMの場合、「厚み200のRCの壁」を情報として定義して描きます。
RCの壁からLGSの150の壁に変更
CADの場合、壁芯を基準に直そう。壁の中心という情報もないので、中心線を引きます。そこから、75ずつオフセットして150の壁を描きます。RCのハッチングも消します。
BIMの場合、「厚み200のRCの壁」を「LGSの150の壁」に定義し直す。もしくは、設定を変える。もちろん壁芯の「情報」を持っているので、位置合わせも容易です。
文面ではサラッと書きましたが、修正箇所が多いほど大変ですよね。
また、この「情報」を使うことで、検索して選択することも可能です。
CADの線では、レイヤー、色、線種などで抽出できますが、BIMでは壁厚、材質、区画壁か否か、壁芯を基準にしているか、などなどあらゆる情報で狙った壁だけを選択することが可能です。
初めから大量の「情報」を壁に持たせる必要は有りませんが、設計フェーズが進むごとに情報を加えて行けば良いのです。
部屋に情報を持たせる
平面図の内容としてメインで出てくるのは壁ですが、次に多いのは部屋でしょうか。
部屋にもあらゆる「情報」を持たせられますし、面積などの「情報」は予め持っています。
持たせる「情報」として多いのは、
部屋名
天井高さ
仕上情報
用途
排煙種別
などなど
部屋の作り方としては、「壁」で囲われている(部屋の境界)部分に部屋の基点となるポイントを置くたけです。
基本的には自動的に基点の周囲の「情報」を認識し、部屋を構成してくれます。
それはどういうことかと言うと、部屋の面積は自動的に出るといことです。
ここでも「壁」という情報を使って、部屋を自動認識させました。
CADではただの線なので、レイヤー分けをして、特殊なツールを使わない限りは自動的に面積など出せないでしょう。
また、先ほど色々な「情報」を持たせられると言いましたが、これがとても便利なのです。
例えば、用途ごとの色分図を作るとしますが、部屋ごとに新しくポリラインなどを作成する必要はありません。部屋に用途を与え、用途の色の設定をすれば良いです。
また、確認申請図で使う排煙種別の色分の「情報」も持たせられます。これも同様に色分けしましょう。
ここまでの話であれば、CADでもレイヤー分け、レイヤーの指定色をキッチリやっていれば、大した話ではないかもしれません。
ただ、プランの修正があったときはどうでしょうか?
例えば、50㎡の部屋が隣り合って2つあるとします。間の壁を移動して、40㎡と60㎡の部屋になりました。
CADの場合、壁を移動し、面積のポリラインを移動し、各色塗りのハッチングの修正が発生します。レイヤーで上手く管理されており、ストレッチコマンドで全て一括して変更出来るなら、そんなに手間ではないでしょう。(この極端な例であれば)
部屋面積にフィールド文字を使っていなければ、面積の表記の修正も発生します。
BIMの場合、間の壁を移動するだけです。
色塗りも直りますし、面積の数値も直ります。
あぁ、便利。
とても便利。
さらに言うと、BIMには一覧表(集計表)という機能もあり、あらゆるモデルの情報を一覧表示に出来、特定のフィルターや計算をかけることも可能です。
また、Excelへの書き出しもできますし、そのままレイアウトして出力することも可能です。
そのため、初めに設定をしておくことで、プラン修正による面積表の更新も容易ということがわかると思います。
仕上の情報や天井高さを持たせられるということは、内装の面積も瞬時に出せるということです。
これを上手く使えば、常に概算も意識することも出来ます。
盛り盛りの内容をお伝えしましたが、「情報(インフォメーション)」を扱えるだけで、これまで作業をしていたあらゆることを効率的にアウトプットできるかが想像できるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
BIMの得意とする「情報」の活用がいかに効率的な作業フローにできるということがわかってもらえたと思います。
実際に作業して、変更の容易さを実感するともうCADに戻れなくなりますよ。
長年CADを愛用してきた方も、騙されたと思って一度BIMの利用をしてみることをお勧めします。
それでは、この辺で。
エカキオ