AutoCADで時短 - 9 - レイアウト空間を一括印刷
一括で印刷を
こんにちは!
エカキオです!
今回紹介するのは、レイアウトにある図面を一括で印刷できる機能「パブリッシュ(publish)」です。
いくつかの手順を踏まないとパブリッシュにたどり着けないのですが、1度やってしまえば、あとが楽ですので、ぜひとも覚えて実行しましょう。
レイアウト空間の印刷設定を済ませます
まずは、レイアウト空間において、印刷の設定を行います。
そもそもレイアウト空間とは?
という方のためにさらっと説明すると、
図面左下にある、「モデル」「レイアウト」と並んでいるタブがあると思いますが、その「レイアウト」を選択した時に変わる画面のことです。
印刷の仕方についての方法は割愛します。
印刷の設定をし終わった後、ページ設定を行ってください。
ここでは、ページ設定の名前を
「A3_PRINT」
としています。
ここでポイントなのが、尺度設定を一定にするということです。
私は通常、レイアウト空間はA1で1/1になるように作り、ビューポートの尺度で図面のサイズを変更します。
A3で印刷したい時は、1/2にすれば良いですね。
A1用のページ設定と、A3用のページ設定の2通りを作れば良いことになります。
たまにいる方は、ビューポートの尺度を1/1にして、レイアウト空間を大きくする方がいるのですが、その場合、印刷の尺度設定がたくさんできるので、一括印刷しずらくなってしまいます。
ちなみに、1/1のビューポートを作った時に線種がおかしくなったよ!
という人は、システム変数の
PSLTSCALE
の値を「0」に変更してください。
コマンドラインに
PSLTSCALE
を入力してEnter、
その後、「0」を入力してEnter
です。
レイアウトを選択してパブリッシュ
レイアウト空間のページ設定が作れたら、いよいよパブリッシュに移ります。
レイアウトを全て選択してください。
やり方としては、
- レイアウトタブを右クリックして、全選択
- shift、ctrlを押しながら、レイアウトタブを選択していく
どちらでも良いです。
選択した後は、「選択したレイアウトをパブリッシュ」を選んでください。
いよいよ、パブリッシュ画面に移ります。
パブリッシュ画面では
ここまで面倒な設定、お疲れ様でした。
ここからはいよいよ、印刷に入りますが、
そんなに難しくないです。
画面右側のページ設定の欄を、先ほど設定したページ設定に変えてください。
ここで部数やら、何やら色々設定を変えてもらっても良いです。
右下のバックグラウンド印刷というのは、他の作業を進めながらでも、印刷は勝手にしておきますよー!
というとても親切な機能ですが、
バックグラウンド印刷中、他の動作が少し遅くなります。
なので、私はいつもバックグラウンド印刷をせず、連続して印刷実行しています。
こちらはお好みで変更ください。
あとは、パブリッシュを押せば実行されます。
さぁ、皆さんご一緒に発声をお願いします。
パブリッシュ!!
なんだか、某ジブリ映画の滅びの呪文に精通するような、爽快感がありますが、CADデータが滅びることはありませんので、ご安心ください。
同じ設定がしてあれば他のデータも読み込めます。
実は、他のデータのレイアウト空間も選べちゃいます。
ここ!
とても便利ですね。
1つ1つデータを開かなくて良いのです。
数多くの図面データを管理されている方は、絶対に欠かせないコマンドですね。
そして、パブリッシュの設定も保存可能です。
合わせてご利用ください。
パブリッシュの画面に直接アクセスする場合は、
コマンド「publish」
で可能です。
2回目以降は直接アクセスで良いと思います。
こちらも覚えておきましょう。
まとめ
AutoCADを使う以上、印刷という行為はまだまだ無くならないですよね。
しかも、データで管理する時代です。
数十データから、数百データ扱っている人もいると思います。
私もこれまでにパブリッシュに沢山助けて頂きましたよ。
これほどまでに便利なコマンドは共有しない手はないですね。
皆さまのお役に立てておりましたら幸いでございます。
では、この辺で。
エカキオ